アガリカスとは?
アガリカス (agaricus) は、ハラタケ属のキノコの1種Agaricus subrufescensの通称です。本来のアガリカスとはマッシュルームなどのハラタケ属キノコ全体の総称で、標準和名はニセモリノカサで、他にカワリハラタケ、ヒメマツタケともいいます。
世界各地に自生地があるが、日本で主に栽培されている系統は、ブラジル原産の、かつて誤って Agaricus blazei Murril(和名カワリハラタケ)と呼ばれていた系統です。ブラジルより種菌が日本に持ち込まれ、1970年代後半から日本で人工栽培され、最初ヒメマツタケとして販売が始まりました。
その後いくつかの研究機関から抗腫瘍効果(免疫療法)や血糖値降下作用等が報告され、注目が高まりました。
アガリカスの驚くべき力
がん細胞の増殖を抑える
アガリカスから抽出した多糖体を、がん細胞を移植したマウスに14日間連続投与した実験では、やはりがんの増殖が抑えられたそうです。
さらに、この実験では、がんが増殖するときにできる新しい血管の形成が抑制されていることがわかりました。がん細胞も栄養がないと増殖できません。アガリカスの多糖体は、がん細胞による血管形成を抑制し、栄養を遮断することで、がんの増殖を抑えたのだそうです(Y.C. Niu et al, Oncology reports 21, 145-152, 2009)。
また、腹水がんという大変増殖が早く、治療の難しいがんがあります。この腹水がんでも、アガリカスの多糖体が増殖を抑えることがわかっています。実験したマウス32匹中19匹でがん細胞の消失が確認され、アガリカス多糖体を投与しなかったマウスに比べ、生存期間が約2倍になったとのことです(H. Ito et al, Agricultural and biological chemistry 54, 2889-2896, 1990)。
これは、驚くべき効果ですね。
抗がん剤の治療効果を向上させる
アガリカスから抽出した多糖体を、がん細胞を移植したマウスに14日間連続投与した実験では、やはりがんの増殖が抑えられたそうです。
さらに、この実験では、がんが増殖するときにできる新しい血管の形成が抑制されていることがわかりました。がん細胞も栄養がないと増殖できません。アガリカスの多糖体は、がん細胞による血管形成を抑制し、栄養を遮断することで、がんの増殖を抑えたのだそうです(Y.C. Niu et al, Oncology reports 21, 145-152, 2009)。
また、腹水がんという大変増殖が早く、治療の難しいがんがあります。この腹水がんでも、アガリカスの多糖体が増殖を抑えることがわかっています。実験したマウス32匹中19匹でがん細胞の消失が確認され、アガリカス多糖体を投与しなかったマウスに比べ、生存期間が約2倍になったとのことです(H. Ito et al, Agricultural and biological chemistry 54, 2889-2896, 1990)。
これは、驚くべき効果ですね。
アガリカスはどのように作用する?
がんを攻撃する免疫細胞の活性化
がん細胞は、もとは自分の体の一部であった正常細胞に異常が起こった結果発生するものです。がん化した細胞は、免疫細胞が異物として認識することから免疫細胞の働きで排除されるのです(すべてのがん細胞が免疫機能で排除されるとは限りません)。
脾臓は、血液中から異物を除去する濾過器の役割を持っていて、濃縮された異物は脾臓中のリンパ球やマクロファージなどの免疫細胞の働きにより除去されます。
アガリカスの抽出液を口から投与したマウスでは、脾臓のTリンパ球数が増加したことから、アガリカス抽出液は継続的な免疫作用に関係するTリンパ球を増加させたものと思われます(M. Mizuno et al, Bioscience, biotechnology, and biochemistry 62, 434-437, 1998 )。
単球やマクロファージというのは、初期の免疫作用で活躍する細胞です。アガリカス抽出液を投与したマウスでは、これらの増加が確認されましたから、アガリカス抽出液は、素早い免疫反応に関係する免疫細胞を増加させたものと考えられます(A. Nakajima et al, International immunopharmacology 2, 1205-1211, 2002)。
つまり、アガリカスは、免疫の仕組みの初期に直ちに働く細胞と、以後、継続的に働く細胞のどちらも増加させるといえますね。